第6話:笑える日が増えたこと
~少しずつ戻ってきた「自分らしさ」~
第5話では、「誰かと関わることが怖くなくなった日」についてお話ししました。
ほんの少しの関わりから、他人と接することが”苦痛”ではなく”ぬくもり”に変わっていったこと。
その気づきが、回復への大きな転機となったことを綴りました。
今回は、その続きとして、心がさらに柔らかくなってきた「笑える日が増えたこと」について書いていきます。
「笑える」って、こんなにあたたかいことだったんだ
ある日、なんとなくYouTubeを開いて、昔好きだった動画を再生しました。
昔は声を出して笑っていたのに、うつになってからはずっと何も感じなかったその動画。
でも、その日は違いました。
気づいたら、ほんの少しだけ、声が漏れていた。
「ふっ」と笑えた自分に気づいたとき、
涙が出るほど嬉しかったんです。
楽しいことに、心が動くようになっていた
・朝の空気を吸って、「気持ちいいな」と思えたこと
・テレビの冗談に、自然と笑えたこと
・友人のLINEの返信が少しウケて、ひとりで笑ったこと
そういう瞬間が、以前よりもずっと増えていることに気づきました。
何も楽しくない。
何を見ても、誰といても、感情が動かない――そんな日々から、少しずつ離れつつある自分がいたのです。
無理に笑わなくていい。でも、笑えたら大事にして
「笑おう」とする必要はない。
笑顔でいることが正解じゃない。
でも、もしもふと笑えた瞬間があったら、
それは心が回復してきた証拠だと、私は信じたいです。
私にとっての回復のきっかけたち
笑えるようになった背景には、生活の中のちょっとした習慣がありました。
- 朝カーテンを開けて光を浴びる
- 外に出るのがつらい日は、ベランダに出て深呼吸
- 夜はスマホを見ないで、静かな音楽を流す
- 食事の時間に「温かい汁物」を一品添える
特に私は、神経を整える系のサプリメントを取り入れてから、
朝と夜の不調の波が少しだけ穏やかになったように感じました。
「笑える」ことはゴールじゃないけど、希望だった
笑ったからといって、すべてが治ったわけじゃありません。
翌日にまた落ち込む日もあるし、心がふさがる朝もあります。
それでも、
「また笑える日が来る」と知っているだけで、
不安の中にも、希望の種が芽を出す気がするのです。
次回予告
第7話:「自分を否定しない日が増えたこと」
うつの渦中で、私は常に「なんでこんな自分なんだ」と責め続けていました。
でも、ある日ふと「これでいいかも」と思えた瞬間があったんです。
次回はそんな“自分との付き合い方”について綴ります。